リーガルテック社、核融合・関連材料・装置分野向け『研究データ整理ワークフロー』を提供開始【IPGenius】

長期蓄積された多機関研究データから発明候補と調査前情報を体系的に整理

リーガルテック株式会社(東京都港区、代表取締役社長:平井 智之)は、核融合研究機関およびエネルギー関連企業の研究開発部門・知財部門を対象に、「プラズマ制御・炉材料研究データ整理ワークフロー」の提供を開始した。

本ワークフローは、AIデータプラットフォーム「IPGenius」の導入企業向けに提供するものである。プラズマ制御・炉材料・磁場設計・真空技術・耐久試験など、複数領域にわたる長期研究データを対象として、発明候補の抽出・整理、先行技術調査前の情報整理、および共同研究における知識継承の効率化を支援する。
核融合分野では、数十年単位で蓄積された研究データが複数機関・複数部門に分散しており、担当者の異動や退職に伴う知識継承の断絶が実務上の重大な課題となっている。

背景:核融合研究開発における知財・情報管理の構造的課題

核融合研究は、大学・国立研究機関・民間エネルギー企業・国際共同プロジェクト(ITER等)が複雑に連携する形態をとっており、研究データの所在と管理が極めて分散しやすい構造を持つ。

プラズマ制御に関する実験ログ、炉材料の耐久試験データ、磁場コイル設計の検討記録、真空容器の材料評価結果など、研究の各フェーズで生成されるデータは多岐にわたる。これらは、研究ノート・実験レポート・技術報告書・会議議事録・特許明細書など複数の形式で蓄積されている。研究者個人のローカル環境や機関内の共有フォルダに散在し、横断的な参照が困難な状態に置かれているケースも多い。

また、核融合分野では、材料名・試験条件・装置名に固有の略称や機関内呼称が多用される傾向がある。「SiC/SiC複合材」「W合金」「NBI加熱」「ECH」「Hモード遷移」など、分野特有の表記が混在することで、特許調査や先行技術調査の際に検索漏れが生じやすい。

さらに、研究プロジェクトの長期性から、発明の種が研究ノートや実験データの中に埋もれたまま整理されず、発明提案書の作成が遅延したり、発明自体が見落とされたりするリスクも指摘されている。共同研究においては、参加機関ごとに知財管理の方針や整理水準が異なるため、発明抽出・調査前整理の属人化がより顕著に現れやすい。

こうした課題に対応するため、リーガルテック株式会社は、研究開発部門・知財部門が実務の中で継続的に活用できるワークフローの整備を進めてきた。

プラズマ制御・炉材料研究データ整理ワークフローの主な内容
  • 実験データ抽出:プラズマ制御実験・耐久試験・材料評価データから、評価対象・条件・結果を抽出
  • 材料・装置名整理:機関内略称・固有名称・材料名を、汎用名・化学名・上位概念に整理
  • 発明候補整理:技術課題・解決手段・効果の観点から、発明候補を体系的に整理
  • 検索語生成:先行技術調査・FTO調査に向けた検索語候補を、技術要素・効果・課題ごとに整理
  • 比較軸整理:他機関・他社特許との技術比較軸(材料特性・制御方式・耐久条件等)を整理
  • 共同研究ナレッジ化:複数機関にまたがる研究成果を、再利用可能な形式で整理・蓄積
対象資料例
  • 特許明細書:実施例・比較例・請求項
  • 研究ノート:プラズマ実験・材料検討の記録
  • 実験データ:耐久試験・評価条件・測定結果
  • 技術報告書:炉材料・磁場設計の検討履歴
  • 発明提案書:発明内容・課題・解決手段の整理
  • 会議議事録:共同研究における技術討議の記録
  • FTO資料:調査前の構成要素整理
  • 調査報告書:過去の先行技術調査結果
想定利用シーン
  • プラズマ制御技術に関する先行技術調査前の情報整理
  • 炉材料・耐久試験データを対象としたFTO調査前の構成要素整理
  • 材料変更・設計変更時における過去実験データの参照と権利確認
  • 発明提案書作成前の研究ノート・実験データの整理
  • 共同研究プロジェクトにおける研究テーマの引継ぎと知識継承
  • 退職・異動した研究者の実験記録・技術メモの横断参照
  • 複数機関にわたる研究成果の統合的な競合技術分析
  • 長期プロジェクトにおける過去案件・類似検討の再利用
IPGeniusによる支援

本ワークフローの運用基盤として、リーガルテック株式会社が提供するAIデータプラットフォーム「IPGenius」が活用される。
IPGeniusは、社内・機関内に蓄積された研究ノート・実験レポート・特許書類・技術報告書などを横断的に検索・参照できる環境を提供するプラットフォームである。核融合分野のように、長期間・多機関にわたって蓄積されたデータに対しても、文脈ベースの検索によって関連資料を抽出し、発明候補の整理や調査前情報の構造化を支援する。
また、業務プロンプトの標準化機能により、担当者が変わっても同一の整理水準でワークフローを実行できる環境を整備できる。過去の調査メモ・検索語・判断根拠を蓄積・再利用できる設計となっており、長期プロジェクトにおける知識継承の断絶を抑制する観点からも活用が想定される。

今後の展開

リーガルテック株式会社では、核融合・エネルギー分野に加え、材料・化学・食品・化粧品・電子材料・ヘルスケアなど幅広い分野を対象に、業界別・用途別のAI活用ワークフローおよびナレッジテンプレートを「IPGenius 業界別AIワークフロー拡充シリーズ」として順次整備・提供していく方針である。
各業界の研究開発部門・知財部門が抱える固有の情報管理課題に対応した実務支援メニューを拡充することで、企業・研究機関における知財業務の効率化と組織的な知識活用を継続的に支援していく。

会社概要
  • 会社名:リーガルテック株式会社
  • 設立:2021年3月
  • 資本金:4億9,300万円(資本準備金含む)
  • 代表取締役社長:平井 智之
  • 所在地:東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F
  • 事業概要:特許AIプラットフォーム「MyTokkyo.Ai」、AIデータプラットフォーム「IPGenius」、M&Aプラットフォーム「リーガルテックVDR」の開発・提供
  • MyTokkyo.Ai:http://mytokkyo.ai/
  • コーポレートサイト:https://www.legaltech.co.jp/
  • お問い合わせ:https://form.legaltech.co.jp/aos/legal/input/