リーガルテック株式会社（東京都港区：代表取締役社長 平井 智之）は、企業内に蓄積されながら活用されていない研究ノート、実験記録、技術メモなどの“暗黙知”を発明として構造化し、無形資産化を支援するAI創出基盤を発表した。本基盤は、発明創出プラットフォーム「IPGenius」、特許分析基盤「MyTokkyo.Ai」、技術文書共有基盤「リーガルテックVDR」を統合することで、技術情報の「発見 → 発明化 → 共有」プロセスを一貫して支援するものである。
製造業・IT・化学など多くの技術系企業では、研究ノートや実験ログ、設計メモなどの技術情報が日々生成されている。しかし、多くは部門や担当者ごとに分散して保管され、発明として価値転換されないまま埋もれてしまう状況が続いている。また、発明抽出は属人性が高く、経験や技術理解によるバラツキが大きいため、企業内で安定的に創出できる体制の整備が求められていた。
技術情報をデータとして一元化し、発明として体系化する仕組みは、無形資産の価値が経営に占める割合が高まる中で重要性を増している。こうした背景を踏まえ、リーガルテック社はAIを活用した発明創出基盤の提供を本格化する。
リーガルテック社は、研究ノートや技術文書を解析し発明候補を自動抽出する「AI創出基盤」の提供を開始する。本基盤は以下の三つの製品を連携させ、技術情報の価値創出プロセスを統合する。
これにより、発明創出の属人性低減、技術情報の可視化、発明件数の増加が期待される。企業内に眠る研究成果を無形資産として活用する仕組みが整備されることで、技術競争力の向上につながる。
研究開発領域における“未利用知識の発明化”は、多くの産業で共通課題となっている。AI創出基盤の導入により、発明創出件数の増加、分析サービスとの併用による利用領域拡大、技術データ蓄積による継続的な利用価値向上が見込まれる。企業の無形資産価値を高める仕組みとして、中長期的な事業成長への寄与が期待される。
リーガルテック社は、AI創出基盤の解析精度向上と業界別テンプレートの整備を進め、発明創出プロセスの標準化を支援する。また、研究DX領域との連携や、技術データの統合管理モデルの開発を進め、企業の無形資産マネジメント全体を支える仕組みを強化する方針である。